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ハムスターなどげっ歯類の飼育と病気 1ペットとしての齧歯類 種類
ラット、マウス、スナネズミ、ゴールデンハムスター、ジャンガリアンハムスター ロボロフスキーハムスター、チャイニーズハムスター
、シマリス等。
ペットとしての利点 1 広い飼育場所を必要としない。 2 活発で動作が可愛い(通常は夜間に活発)。 3
清潔好きできまった場所に糞・尿をする。 4 維持の費用も少なくて済む。 5 繁殖が容易である。 6
優しく取り扱えばすぐ人に馴れ、攻撃的でない。 7 人との共通の伝染病が少ない。
ペットとしての欠点 1 健康状態を維持できたとしても3年以上生きることは稀である。(ペットロス) 2
掃除を頻繁にしないと悪臭(アンモニア臭)に悩まされる。 3 逃がしてしまうとなかなか見つからない。 4
夜行性のため寝ている人を悩ませることがある。 5
寝ている動物に突然触れると馴れていても反射的に咬む。 特に、ハムスター、老齢のラット 6
脱水と飢餓に極めて弱く、2〜3日で死亡する。
公衆衛生上重要な病気 1 尿蛋白や毛・フケが人にアレルギーを引き起こすことがある。 2
サルモネラ症、リンパ球性脈絡髄膜炎、アシネトバクター感染症、条虫症が免疫の低下した人に感染することがある。
栄養と給餌 固形飼料がそれぞれの動物用に販売されている。蛋白質は16%以上含まれていること、製造から六カ月以内であることを確認。(脂肪が酸化して、皮膚病や下痢の原因になる)。 開封してから一カ月以内に使い切るよう小さな袋のものを購入すること。 米国ではNational Research Councilの規格があって、配合成分が規定されている。 これらの齧歯類は生後2週令位で離乳が始まるが、最初は固形飼料は硬すぎるので、与える直前に水に浸して柔らかくする。この頃から水も飲み始める。 3週令には離乳する。 固形飼料を主食とし、ヒマワリの種子、果物、野菜は10%以内とする。 ゴールデンハムスターはチーズ、煮た肉、ドッグフードも好んで食べる。 この肉類の少量の給与は自分の子供を食べる共食い症のある親に有効であると言われている。 1日の固形飼料の給与量はマウスで体重100g当たり15g、 ハムスター、スナネズミ、ラットで7〜10gである。
1日の水の給与量は餌の重量の2倍必要である。サイフォン式の給水器が便利。ケージの備えるべき条件 動物を安全に保護・収容できること。 運動が充分可能な空間があること。 給餌・給水・清掃が容易にできること。 動物が咬んでも丈夫で、しかも外傷を負うことがないこと。 直射日光や寒い透き間風を防げること。 全面ガラス製のケージでは換気が悪く、細菌が作り出すアンモニアで呼吸器を痛めたり、種々の病気が悪化する。 床敷材はいろいろ市販されているが、オガクズ(カンナの削りカス)や乾燥した牧草がよいが、出来るならば煮沸消毒して白癬菌を無くしておくと良い。
保定 軍手をはめ、不意に咬まれてもケガのないよう、また体温を奪わないようにする。
ラットは左手で首を背部から親指と人差し指で丸くつかみ、尾根部の皮膚を残りの指と掌でつかむ。右手で支えながら持ち上げる。 スナネズミは大きく背部の皮膚をつかむ。決して尾の先を引っ張らない。
尾の皮膚がスッポリ抜ける。シマリスも同じ注意が必要。 ハムスターは掌で受けたり、頸部および背部から皮膚を大きく握る。 マウスは首の付け根を親指と人差し指でつかんで、体と後肢を小指と薬指で
緩く押さえる。 シマリスは動きが速く保定が困難なことが多い。タマネギ輸送用のネット、 または洗濯ネットがこの時役に立つ。
この中に入れたまま診察・治療する。雌雄の鑑別 出産直後から鑑別可能である。
オスでは肛門と性器間の距離がメスの2倍ある。 オスの成獣のハムスターでは腹部両側にはっきりわかる皮脂腺がある。 ジャンガリアンハムスターとスナネズミは腹部中央に一つ皮脂腺を持つ。
繁殖生理のデーター
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繁殖年齢 |
性周期 |
妊娠期間 |
産子数 |
離乳年齢 |
寿命 |
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日令 |
日数 |
日数 |
|
日令 |
年齢 |
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ラット |
65~110 |
4~5 |
21~23 |
6~12 |
21 |
2.5~4 |
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マウス |
50 |
4~5 |
19~21 |
10~12 |
21~28 |
1.5~3 |
|
ハムスター |
70 |
4 |
15~16 |
5~10 |
20~25 |
1.5~2 |
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スナネズミ |
75 |
4~6 |
24~26 |
3~7 |
20^26 |
3~4 |
繁殖の実際 ラットとマウス 成熟した1頭のオスに、1頭ないし複数のメスを妊娠が確認されるまで同居させる。 その後、別居。メスのラットとマウスはうまく子育てする。 ハムスター 生涯連れ添うことは稀で、普通大型の優位なメスは12時間の発情期を除けば、オスを激しく攻撃する。時に致死的な傷を負わせる。同居させた時にメスが背中を反らせて許容の姿勢をとれば問題ないが、もし攻撃するようなら、後日再度試みる。 発情兆候は濃厚で不透明な粘液が膣の開口部に見られてから3日目が交配適期である。 分娩前1週間から分娩後10日間はのぞき込んだりしないで静かな環境を与える。子を食べてしまうこともあるので、特に初産のときは注意すること。 スナネズミ 普通、生涯一夫一婦制で、オスも育児を受け持つ。ペアーの片方が死ぬと残りの個体は新しい相手を拒絶することが多い。
病気の予防 マウスやラットの多くは呼吸器疾患や外部寄生虫をもっている。 ハムスターの中には腸炎を起こしやすい系統がある。スナネズミではテンカン発作を起こす系統が知られている。色彩の突然変異種が好んで飼育されるが、種々の病気に感受性が高いものがある。したがって、齧歯類を購入するときはよく観察して問題のない個体を選択すべきである。そして健康維持には正しい飼育管理が不可欠である。すなわち、清潔で安全なケージ、新鮮な飲み水、正しい組成の新鮮な固形飼料とその他の餌、安定した快適環境、適切な社会的状況、安全で正しい保定が不可欠である。 齧歯類には推奨されているワクチンなどは無い。寿命をまっとうさせるには肥満を避け、活動的に保つことである。
まとめ 齧歯類の診察機会がかなり増えてきた。飼い主たちはイヌやネコと同じようにこれらの動物を可愛がっている。齧歯類は飼育場所や餌も少なくて済み、経済的にも負担にならず、ペットとして大変適している。小型の齧歯類で見られる病気には疥癬症・膿皮症・門歯の不正咬合と過長歯・腫瘍や膿瘍・ネフローゼやアミロイド症・呼吸器感染・腸炎・神経疾患などが挙げられる。
参考文献 THE VETERINARY CLINICS OF NORTH AMERICA
VOL24,No.1、p67~77、1996.
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